港製器工業

鉄製品の製造は港製器工業におまかせ

製造

  • 部材の調達

     当社では50年の歴史の中で培ってきた協力会社とのネットワークがあります。そのため、製品の製作に必要な部材については、すべて自社で調達することが可能です。

    01)鋼材
    様々な規格の鋼板や型鋼を調達できます。鋼材とは、鉄が主成分の合金(鋼)を材料とするもののことで、板状の鋼材を鋼板、一定の形の断面をもつ鋼材を形鋼と呼びます。形鋼には、フラットバー(平鋼)、アングル(山形鋼)、丸棒(丸鋼)、丸パイプ(丸鋼管)、角棒(角鋼)、角パイプ(角鋼管)、H鋼、チャンネル、異型棒鋼などがあります。

    02)鍛造品 ※現在は協力会社で行っております
    鍛造品を調達します。鍛造とは、鋼を冷間や熱間で叩いて成形する製法です。常温で金型を用いて圧縮成型するのが冷間鍛造で、高温で成型するのが熱間鍛造です。熱間鍛造はアプセット鍛造、型打鍛造、フリー鍛造に分けられます。

    03)鋳物品
    鋼を溶かして型に流し込んで成型する製法として鋳物があります。当社では、鋳物の製造方法の中の一つであるロストワックス(精密鋳造)と呼ばれる製法を主に扱っています。 もちろんロストワックス以外で製造した部材の調達も可能です。

    04)規格品
    各種ビス類、ピン、バネや標準機械部品を調達します。

    05)完成品
    当社の品質基準をクリアした協力会社が、材料調達からアッセンブリまで行って製造した完成品。当社は早くから海外で協力会社の開拓を行っており、高品質な完成品を海外から安く購入できます。

  • 部材の加工

     調達した部材を加工します。

    01)鍛造 ※現在は協力会社で行っております

    丸棒などを叩いて形を整えます。当社ではアプセット鍛造を行ってます。アプセット鍛造とは、丸棒の先端または中間を加熱して据え込み(加圧して丸棒の高さを減少させると同時に断面を増大させる)加工することをいいます。

    02)切断

    プレス切断、ガス溶断、高速カッターなど、状況に応じて切断します。プレスとは、金型を使って金属の板を強圧し加工することです。切断のほかにも、穴あけ、曲げなどもプレスで行えます。溶断とは、金属を部分的に溶かして、そこに高圧の酸素を一気に送り込むことで全体を溶かし切ることです。ガス溶断(切断)のほか、プラズマ溶断(切断)、レーザー溶断(切断)、ツイスター溶断(切断)があります。

    03)穴あけ

    ボール盤、プレスなどを利用して穴あけを行います。

    04)曲げ

    プレス、専用曲げ機などを利用して材料を曲げます。

    05)溶接

    部材同士を繋ぎ合わせます。溶接にあたっては、必要な強度に合わせて溶接限度を決めます。強度に関わるので、溶接限度の決定は大変重要です。単に溶接と言えばアーク溶接を指します。アーク溶接とは、放電によってもたらされる高熱で溶接材を溶融させて接合する方法です。

    06)特殊溶接

    用途に合わせてフラッシュバット溶接やスポット溶接を行います。フラッシュバット溶接とは、2本の電線を接触させた時に発生する抵抗熱で金属を溶かして接合することです。海上コンテナ資材や鉄道レールなどで使われます。スポット溶接とは、板金を両側から抑えつつ電気を流し、その抵抗熱で板金を溶かして接合することです。主に自動車ボディのような薄板板金の溶接に使われています。

    07)機械加工
    様々な機械で加工を行います。鋼のブロックや丸棒、鍛造品、鋳物などをフライスや旋盤で切削加工し、様々な形状や高精度の部品を作ることができます。


  • 調質・表面処理

     調質(焼戻し)とは、焼入れした鋼を500℃~600℃の高温で焼いて常温で冷まし、さらに硬化させること。ちなみに焼入れは鋼を焼いて急冷することで硬くする熱処理です。また、表面処理には鋼の表面だけを加熱して焼入れ硬化させる「表面焼入れ」と異種元素を加熱によって表面から浸透させる「熱拡散処理」があります。加工した部材や製品に対して調質や表面処理を施して仕上げます。

    01)ショットブラスト

    ショットブラストで研磨します。 ショットブラストとは、部材に投射材と呼ばれる微細な鋼球を高圧で当てて、表面処理を行う手法です。主にバリ除去、表面研削など、広い意味での研削に用いられます。

    02)熱処理 ※現在は協力会社で行っております
    熱処理を施して強度を上げます。熱処理とは、熱を加えた後、冷ますことによって鋼の性質改善を行うことです。また、焼き入れ後に焼き戻す一連の工程を調質と言います。焼き入れ(Quenching)とは、鋼を加熱した後、水中または油中で急冷することによって鋼の硬さを増大させる熱処理です。但し、靭性が低下するので、粘り強さを得るために、焼き入れ後には焼き戻し(Tempering)を行うのが一般的であり、両者をまとめてQT処理と呼びます。焼き戻しとは、焼き入れによって硬化した鋼に靭性を与える目的で行われる熱処理で、鋼を再加熱して一定時間保持した後に徐冷する作業です。

    03)塗装 ※現在は協力会社で行っております
    防錆や美観のために表面を塗装します。塗装は、装飾や保護、防錆を目的として行われます。同じ目的でメッキ(鍍金)を施すこともありますが、塗装の方が簡単です。但し、メッキ(鍍金)ほど強固な皮膜になりにくいという面があります。また、塗装には液状の塗料を塗って自然乾燥させる一般的な塗装のほか、塗ったところを強制的に乾燥させる焼付け塗装や、静電気によって付着させた粉末状の樹脂塗料を加熱して定着させる粉体塗装などがあります。

    04)めっき(鍍金) ※現在は協力会社で行っております
    電気亜鉛めっきや溶融亜鉛めっき(ドブめっき)、硬質クロムめっきなど、用途に応じためっき処理を行います。めっき(鍍金)とは、表面に金属の薄膜を被覆した表面処理のことで、防錆に効果があります。


  • 組立

     準備した様々な部材や治具を使って組み立てます。設計どおりの機能を発揮できるかどうかのチェックしながらの組み立てです。それぞれの部材の設計が適切でないと、当然のことですがムダや不具合が生じます。そのために組み立て後の機能検査も必要です。そして、最後は輸送で破損しないように梱包して出荷します。